文脈の事故

オール・ノンフィクション

20190503

昨日は取り掛かっていたwebサイトの作成が概ね終わり、その足で終電、学部の先輩宅で夜を明かした。学部時代にお世話になったラーメン屋の味を思い出したくて、友人を連れて朝ラーメンを食した。それは記憶の味とはどこか違っていて、そして時が経つにつれて段々と、あぁこういう味だったんだ、と納得を噛みしめるかのような体験だった。あれは異様な気がする。

今は通学路。学校で寝る。ラブホテルの駐車場の車は、終電の昨晩と同じ灰色の車が止まっていて、そこで夜を明かしたことを物語っていた。かすかな痕跡の連続がそこに人がいたことを教えていた。そしてまるで取調室で一つ一つ情報を照合させていくかのように、一年も経ってしまえばラブホテルの記憶は薄くなる。そこに人はいたのか。そこに存在感はあったのか。とかいうことはもうどうでもよくなって、あとは車だけが全ての行き先を記憶している。