文脈の事故

オール・ノンフィクション

2020/02/18

あなたの夢を見たよ。明るい夢だった。僕らはいつもと変わらず横浜のバーの端っこで、脚をたまに重ねて、ソーセージとお酒をつまんでほろ酔っていつの間にか暖かな部屋にいた。窓からはビルの赤いランプが見えた。月並みだけどあれが最後だとわかっていたなら、もっと私は涙を流して別れを惜しんでいただろう。あなたは消えた。それはいい話で、ごくありふれた話で、つまらない話。報われない話を報いるために、体からわかるようにするために、あなたからあなたみたいな人へと弔うために、叶わぬ夢を近づけるために、私からあなたに届ける計画です。