文脈の事故

オール・ノンフィクション

2020/03/08

記憶障害だから何度も仏壇の鈴を鳴らす人がいた。そして何度も僕の部屋の襖を開け、僕が寝てることを確認しては去っていく。この部屋は荼毘に付した人がかつて住んでいた部屋。存在感のたしかな輪郭をなぞる。