文脈の事故

オール・ノンフィクション

爆欲セットをよく頼んでいた。フライドポテトのLサイズ、ブルーハワイフィズ、チョコファッジ、ナゲットとバーベキューソース。800いくらかするし明らかにコスパは悪いのだが、そこに自分の食べたいものが詰め合わされていて、重くかさばった紙袋を研究室の方向に向かわせる。夏が静かに終わりに向かっていた。体は相変わらず気怠いままで、これは春休みから引きずっていた。どこかで鞭を打たなければならない。しかし映画の中の怠惰な主人公のごとく、お前わかってないなとか言って、何もかも衝動に任せてしまい、鳥は泳いでいる。西日が火照った体を熱く照らし、今日の運転のことを思い出す。アクセル、ブレーキ、Uターン。筋トレの代わりの細やかな反復を車に寄せているだけなのではないか、と都合のいいお昼の釈明をしている。同乗していた母親から何か言われた気がするけど都合がいいからもう思い出せない。あと1、2週間も経てば運転できるようになれる気がした。もう少し時間が欲しい。続きをやらせてほしい。軽く絶望していた気分で空を見上げる。何もない。何者かになるために院進したの?と問うた自分の言葉を思い出す。

20190813・14 愛知→京都

あいちトリエンナーレと京都旅行をした。百聞は一見にしかずで、とりあえず今の状態を目の当たりにしてから考えたいと思っていたからだ。一日で展示を見終わる小林ルート。

京都旅行。疲れきった精神を癒すために体が直感的に動いた結果である。正直疲れていた。後ろから追ってくる修了制作、展示に向けた雑務、長として働いていること。負担に負担が積み重なり、どうしても京都に行きたくなった。この文章は京都は河原町、ビルの地下1階の喫茶店で書いています。

ルートはゼミの後輩の京都情報をもとに決めた。まずは第一旭。京都ラーメンが有名で絶対食べようと思っていた。ら、4~50分待ちの長蛇の列。南禅寺行ってからたべようかとも思っていたけど、まぁ待てばじきに腹は空くだろうと思い並ぶことに。並び終わる。店に入る。ラーメンとコーラを頼む。人生二回目の京都はこれで迎えてくれセット。チャーシューが薄くて旨かった。僕は薄いチャーシューが好きだ。なぜなら厚い脂身が苦手だから。さらに好きなネギがどばどば入っていて舌に嬉しかった。食べ終わり、南禅寺に向かう。

南禅寺。特筆すべきは天授庵。入って2、3分歩くと天授庵なる庭園が目についた。拝観料500円。受付に並んで初めて拝観料知らされるシステムにおののき、高ッと思いながら払う。新海誠作品に出てきそうな小さな湖が目につく。ぐるっと周りを回れるようになっていて、ぐるっと回る。まるでこの星の長のごとく一匹の白鳥がこちらを睨んでくる。4分の3ほど回ったくらいの位置で、鯉と、亀、がいた。

亀。気づかず歩いていたとき何かが湖に飛び込む音がして思わず地面を見た。亀だ。亀が飛び込んだ。この湖は亀を飼っている。視線は亀に釘付け。ノソノソと石のあたりに這い上ってくる亀。脚の動き。思ったよりも慎重に、ゆっくりと上っている。僕は生きている亀を見た記憶が本当に無い(忘れがちなバカだから?と思ったけど石川町の虫飼いの部屋を思い出した)。だからその亀を見たとき、これは作品の参考になるぞ、アニメーションの参考にしようと意識が働いてまじまじと眺めた。這い上り、失敗したのか湖へと倒れ飛び込んだ亀も、二度目の挑戦で上ってきた。こちらを見つめてくる。こちらも見つめている。ふと湖のほうを見ると二匹目の亀がいた。二匹目の亀。この湖は二匹の亀を飼っている。その関係だとかTurtles having funのビデオの記憶が頭に混ざってしまい、動きだけを見ようと思った好奇の目は無くなってしまった。でも作品の参考にはなった。亀ありがとう。

狸谷山不動院。日光が熱く。恵文社

2019/08/16

言葉遊びをしているかのように作品を作れたらいいなと思う。料理のように、句会のように、冷蔵庫の中の余り物をとりあえず組み合わせたら、さっぱりしたマリネができましたみたいな。ひっかかりのある小品。

2019/08/12

運が悪かった。気にするなよ。あんたがそうやってすり減ってるのを見るとうんざりする。元気出せとは言わないし言いたくもない。頑張りすぎてない?そんなことないなら別にいいんだけどさ。あんたが、そうあんただけがすり減ってるのは理不尽だよ。皆が皆対等にすり減るべきなのに、あんただけが極端にすり減ってて、肩代わりしたいとは思わないけど、でもおかしいと思うから言うね。おかしい。考えなくてもいいことを考えすぎてる。そんなに言わなくても言いとおれも思うよ。でもあんたはそういう役回りだから、そうならざるを得ないんだ。凄いことだよ。負わなくてもいい負担を自ら買って出てるんだから。不都合だなと思えば思うほど、あんたの義理とか、燻りとかがわかる。耐えてとは言わない。あんたは一人じゃないとも言わない。あんたは一人だし耐えられないから今そうなってんだと思う。壊れてしまっても敵わないことがある。でもそれは必要だったんだよ。必要だったから今そうなってる。

思い出さなければすぐ忘れてしまう性格でよかった。あれから一ヶ月が経とうとしていた。傷という傷ではなかった。あぁ在ったんだな程度。性格にありがとう。

誕生日でした、祝ってもらいました、みたいなツイートあって、何それ、うちの専攻なんか同期が誕生日祝われるのが生理的に嫌だみたいなツイートしてて以降本当に誰も祝わなくて最悪なんです。誰もが誰もを自分で生きてて社会を考えたり社交性ある人いないからそうなる。うましかの集まり。