文脈の事故

オール・ノンフィクション

2023/01/01

おもちゃのように買い与えられた友人なるものと話す時間は味の尽くしたいかのおつまみを吸うそれと等しかった。久々に映画館で一人映画を観て今後の不安とかが少し和らいだ。それまでわたしは留学先の友人の作品が心底つまらないだの、わたしは誘われる側だの、価値、意味、収入が頭を渦巻いていた。両側のライトが点いてここにいる意味なんて無理に決めなくてもいいと思った。自分なりに頑張ればわたしの人生は上々だ。乾いたおつまみを湿らせたかった。ただの遊び。昨日あれだけドンパチ花火が鳴っていた路地も嘘みたいに静かになっていた。