文脈の事故

オール・ノンフィクション

2020/06/20

何をしたらいいのかわからず早く一日をおしまいにすることが増えた。木曜日に精神をやんで不登校になった大学院の同期が夢に出てきて、そのショックでひたすら同期の写真を眺めてた。LINEで元気かと思い切って送ってみたけれど既読はつかず、宙に浮いたままだ。これだけ生きてきたのだから自殺してる友人もいるかもしれないよね、と頭をかすめる誰かの言葉が僕を縛りつける。LIVEモードで撮った写真にはその同期の声が短く記録されていた。そのやさしい声が彼の優しい人格を物語っていた。彼の地元は広島だ。だから広島に行った時に、ついでにふらっと彼のもとへ寄って、再会、居酒屋で一杯呑むことが夢だった。彼はもしかしたら広島で元気に暮らしているかもしれない。祈るほかなく飛び込んだ先にかすめる夢の果て。死んだ底の地鳴りが轟いている。

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