文脈の事故

オール・ノンフィクション

2020/09/13

たとえば見ているものがすべて映画だったとして、氷解する前にそれらをすべて抱きしめる可能性を考える。器用な展開よりもふしだらで、不器用で力弱いシーンを見続けたい。いい加減の加減とお湯加減を丁度よくしたい。放っておいても咲く花、乾かぬ緑、唇の表側を裏返す、窓際に置いたガラスのコップ縁をなぞりつづける。空虚かどうか、器の形は誰かが決めてくれるだろうから、がんばり。許す許される。目の前だけ、いまを生きろよ的なバイブスで眼差す2020。映画が撮り終わるまでの月日をどうでもいいシーンの数々で満たしていたい。信じられのは自分しかいないのはまじでそう。口にすればするほど不安や心配が泡のように出てきていてもわたしはわたしのの最強性を信じて生きていく。