文脈の事故

オール・ノンフィクション

2019/05/09

余りにもだだ漏れてしまっているものに畏怖を覚える。生活が。植本一子の『かなわない』の論評で滅菌済みの育児レポの菌の部分をまったく滅菌していない、その開けっぴろげさに驚くという意見があったがそれに近い感情で。姫乃たまの「いつくしい日々」を聴いてヤベェなと思ってググったらnoteがあったから思わず買って読んだらもうそこにはあまりにも全部がダダ漏れていてすごいな…と思ってしまった。他人の生活が、プライバシーとかそういう中高の授業で習うような範疇を超えてしまった欲求が、溢れている。そしてそれは美しいなと思う。

20190503

昨日は取り掛かっていたwebサイトの作成が概ね終わり、その足で終電、学部の先輩宅で夜を明かした。学部時代にお世話になったラーメン屋の味を思い出したくて、友人を連れて朝ラーメンを食した。それは記憶の味とはどこか違っていて、そして時が経つにつれて段々と、あぁこういう味だったんだ、と納得を噛みしめるかのような体験だった。あれは異様な気がする。

今は通学路。学校で寝る。ラブホテルの駐車場の車は、終電の昨晩と同じ灰色の車が止まっていて、そこで夜を明かしたことを物語っていた。かすかな痕跡の連続がそこに人がいたことを教えていた。そしてまるで取調室で一つ一つ情報を照合させていくかのように、一年も経ってしまえばラブホテルの記憶は薄くなる。そこに人はいたのか。そこに存在感はあったのか。とかいうことはもうどうでもよくなって、あとは車だけが全ての行き先を記憶している。

20190417

私は代理店に行きたがっていた過去の自分の仇を果たすために今こうしているのかもしれない。と思った。昔からそうだった。中高の時とかひどかった。得たいのは地位と金だった。たやすく得られる手段としてしか代理店就職を考えていなかった。いまこんな時代だからかつて輝いていた人物はその輝きを失っているし、残す魅力は金か。たしかにお金はたくさん欲しい。どうなっても欲しい。お金がありすぎて用途が見つからない、という果ての状態を人生で一度は経験してみたい。広告に対する愛とか熱とか、インターンに参加してみて思ったのは、そういう類の宗教に熱狂できるタイプでも無さそうだぞおれは、という確かな確信だっただって本当にインターン参加者が新興宗教信者みたいだったから。おまえそれは狂って死ぬだけだよと言われるけどもう何が何だかわかんない。狂いではなくてこれは過去の自分への仇だよ、果たしたらシュンとしぼんでしまうお前の恋愛感覚に似たようなやつだよ、おまえはバカだよ愚かだよ、それで電車がやってくる。13:57発の急行和光市行き。これに乗って徴兵令は始まりを告げる。

最近おかしかった出来事。YouTuberが赤飯おにぎり食って死んだ動画を昨晩見たこと。意気揚々といきまーす!と言い放ったYouTuberは一口でおにぎりを口に入れ泡吹いて死んだ。それを見てライブ配信した自殺女子高生のことを思い出していた。本当は何を思っていたんだろう。という感傷は寝る前にもなればきっと無くなるだろう。人が亡くなるさまを容易に見れてしまう世の中なんておかしいよ。でもそれを見てみぬふりもいくらだってできるよ。おにぎり一口食って死んだYouTuberのTwitterアカウント見てCoccoみたいな人だなと思えてリップヴァンウィンクルの花嫁になぞらえてしまっておかしかった。極度の連想脳が無関係な出来事をすぐさま繋げようとしてしまう。とても怖いことだ。どうにかなってくれ。セッちゃん読みすぎて脳汚染された。

20190416

大して制作が進まない日はどうしようもない気持ちになる。抗えない怠惰が重くのしかかる。その時人がどんな行動を取るのかを静かに観察する。家に向かって歩いているこの時、作りたいという気持ちが湧く。でもそれはできないから、また明日に繰り越されてしまう。どうやってアニメーションを拡張できるか。

 

たくさんアニメーションを観て、読んで、作って、話すのが大学院生としての私の特権というものである。金銭的な援助、将来的な立場、取り掛かるべき仕事、それらの三重奏が悲観的なものであったとしてもきっと私は大丈夫。

 

FPSのファーストパーソンを露見させるための装置。インターネット前提社会だからこそ通じる物語。トランスフォーマティブに消費される身体。言葉にしてしまえば幾分簡単だがこれらは作らない限り何も見えない。億劫な手をどうにかして動かさない限り、残酷なまでに結果の違いが現れてしまうのである。それを納得する。

 

今日は自転車のライトがDMXみたいに見えた。伸びる光。視線。サーチライト。自分だとこうにしか見えないものを他人と共有するための方法。フォークロア。民話。100年後くらいに再発掘されてほしいテキストデータの追体験。今日はそんな感じでした。

20190415

一分半。一分半だけ膨張する。一分半だけ収縮する。一分半探せる。一分半繰り返す。一分半慣れ切ったものが変わりがわる。一分半が切り取られてコピペされる。一分半は流れていく。一分半だけが、静かに流れていく。

20190311

朝:白米のソースがけ、りんごのソースがけ

昼と夜はまだ。

 

更新が滞ってしまった。昨晩両親と相談して今朝わりかし早く起きたらすっきりした気持ちで一日を迎えられた。なかなか聞き出せずにいた質問や催促、就活の説明会をサボって髪切りに行くこと、それらを全て受け入れる着陸態勢のような感じで一日を始める。自分で舵を切る。

両親との相談中に無性に両腕がかゆくなり掻きむしる。すると両腕が「それダニじゃね?」と言い、レイコップなる掃除機を渡される。原因はおそらく研究室のソファ。なので今朝はデカいレイコップをユザワヤの袋に入れて研究室へ持って行き、美容院までの十分間でソファ・枕・毛布を全体的にレイコップ。効果はいかに。

おそらく両親の相談が無ければ今頃説明会だろう。自分の進路は自分で選択する至極当然で忘れがちな権利を思い起こす。今日中にESは書き終えて全部個人研究にシフトしたい。髪切るぞ〜

20190228

朝:チキンカレーの残り、牛乳

昼:回鍋肉のセット

夜:高菜と煮込み牛肉の刀削麺

 

相変わらず研究計画書を書いてた。明日ゼミなので。今月中に終わらせるぞ!と思ってたけど結局終わらなかったな。いま電車。これから記入できるところは書くか。。

 

電車に乗ってから気づいた。目にしてイラつきそうなツイートをアニメ声の女の声やキモヲタ風の声で読むとストレスは軽減する。というのに気づける精神状態。相変わらず研究室に人は来ないし、だから変わらず今週も人と話してない。あとタルコフスキーのストーカー、ベトナムから遠く離れて、エヴォリューション、渋谷のツタヤにあったので今度借りる。