文脈の事故

オール・ノンフィクション

20190813・14 愛知→京都

あいちトリエンナーレと京都旅行をした。百聞は一見にしかずで、とりあえず今の状態を目の当たりにしてから考えたいと思っていたからだ。一日で展示を見終わる小林ルート。

京都旅行。疲れきった精神を癒すために体が直感的に動いた結果である。正直疲れていた。後ろから追ってくる修了制作、展示に向けた雑務、長として働いていること。負担に負担が積み重なり、どうしても京都に行きたくなった。この文章は京都は河原町、ビルの地下1階の喫茶店で書いています。

ルートはゼミの後輩の京都情報をもとに決めた。まずは第一旭。京都ラーメンが有名で絶対食べようと思っていた。ら、4~50分待ちの長蛇の列。南禅寺行ってからたべようかとも思っていたけど、まぁ待てばじきに腹は空くだろうと思い並ぶことに。並び終わる。店に入る。ラーメンとコーラを頼む。人生二回目の京都はこれで迎えてくれセット。チャーシューが薄くて旨かった。僕は薄いチャーシューが好きだ。なぜなら厚い脂身が苦手だから。さらに好きなネギがどばどば入っていて舌に嬉しかった。食べ終わり、南禅寺に向かう。

南禅寺。特筆すべきは天授庵。入って2、3分歩くと天授庵なる庭園が目についた。拝観料500円。受付に並んで初めて拝観料知らされるシステムにおののき、高ッと思いながら払う。新海誠作品に出てきそうな小さな湖が目につく。ぐるっと周りを回れるようになっていて、ぐるっと回る。まるでこの星の長のごとく一匹の白鳥がこちらを睨んでくる。4分の3ほど回ったくらいの位置で、鯉と、亀、がいた。

亀。気づかず歩いていたとき何かが湖に飛び込む音がして思わず地面を見た。亀だ。亀が飛び込んだ。この湖は亀を飼っている。視線は亀に釘付け。ノソノソと石のあたりに這い上ってくる亀。脚の動き。思ったよりも慎重に、ゆっくりと上っている。僕は生きている亀を見た記憶が本当に無い(忘れがちなバカだから?と思ったけど石川町の虫飼いの部屋を思い出した)。だからその亀を見たとき、これは作品の参考になるぞ、アニメーションの参考にしようと意識が働いてまじまじと眺めた。這い上り、失敗したのか湖へと倒れ飛び込んだ亀も、二度目の挑戦で上ってきた。こちらを見つめてくる。こちらも見つめている。ふと湖のほうを見ると二匹目の亀がいた。二匹目の亀。この湖は二匹の亀を飼っている。その関係だとかTurtles having funのビデオの記憶が頭に混ざってしまい、動きだけを見ようと思った好奇の目は無くなってしまった。でも作品の参考にはなった。亀ありがとう。

狸谷山不動院。日光が熱く。恵文社